春から秋にかけての虫除け対策について

寒かった冬がついに終わりを告げて、春一番と共に暖かい春がやってきました。
こんな日は、わんちゃんといつもより遠くへお出かけしたくなりますよね。
でも、ちょっと待ってください。
春から秋(目安:3月~11月頃)は、気温および湿度の上昇に伴い、ノミ・マダニ・蚊などの
外部寄生虫の活動が活発になる季節でもあります。
今回は、これらの寄生虫が単なる皮膚トラブルの原因にとどまらず、各種感染症の媒介や
全身性疾患の引き金となる可能性があるため、計画的かつ継続的な予防管理が重要!というお話です。

ノミ・マダニの予防について

■ ノミ

ノミ寄生は、強い掻痒やノミアレルギー性皮膚炎の主因となります。
感受性の高い個体では少数寄生でも重度の皮膚炎を発症することがあり、子犬・子猫では
貧血を引き起こす場合もあります。
また瓜実条虫(うりざねじょうちゅう)※1となることも知られています。

■ マダニ

マダニは吸血により貧血を引き起こすほか、バベシア症※2などの感染症を媒介します。
さらに、一部は人獣共通感染症の原因となることもあり、公衆衛生上の観点からも
予防が重要です。

近年は都市部でも確認例が増えており、室内飼育であっても散歩時や人間の衣類を介して
持ち込まれる可能性があります。
そのため、外出頻度にかかわらず定期的な予防投与が推奨されます。

蚊とフィラリア症の予防は犬だけじゃない

蚊が媒介するフィラリア症(犬糸状虫症)は、犬では心臓および肺動脈に寄生し、
進行すると咳、運動不耐性、呼吸困難、循環不全などを引き起こす重大な疾患です。
そして猫においても少数寄生ながら急性の呼吸器症状や突然死を招く可能性があります。

日本獣医師会 においては、毎年の抗原検査(犬)および蚊の発生期間に合わせた
定期的な予防投与の実施が推奨されています。

一般的には

  • 蚊の発生開始から終息後1か月までの投与
  • 月1回の予防薬投与(製剤により異なる場合あり)

が基本的な管理方法とされています。

ペットシッターをご利用の前に・・・

安全かつ衛生的なシッティング環境を維持するため、ペットシッタークレールでは
春~秋の期間中は以下の実施を任意でお願いしております。

  • ノミ・マダニ予防薬の継続的投与
  • フィラリア予防の実施
  • 必要に応じた定期検査の受診

寄生虫対策は、その子自身の健康維持のみならず、他のペットちゃんやお世話をする
シッターの安全確保にも直結いたします。
感染症の拡大防止という観点からも、予防管理は非常に重要です。

最後に

寄生虫疾患は、初期段階では無症状のことも多く、発見時には進行している場合があります。
そのため、治療よりも予防を重視した管理が最も合理的で確実な方法といえます。

大切なご家族が健やかに過ごせるよう、かかりつけの動物病院とご相談のうえ、
計画的な予防をよろしくお願いいたします。


※1 成虫の長さが数cm〜50cmにも及ぶ消化管内寄生虫で犬や猫によくみられます。
※2 バベシア症は主にマダニが媒介する原虫感染症です。感染したマダニの吸血により
発症し、発熱、疲労感、溶血性貧血などの症状を引き起こします。